安全を審査し、偽物を取り締まる「アメリカ版厚労省」
エステや美容に興味がある方は、1度は耳したことがある<FDA>。
FDAとは、Food and Drug Administrationの略で、アメリカの食品医薬品局のことを言います。日本なら厚生労働省にあたる公的機関です。
安全基準に達しているか? 効果が認められるか?を見定める。
具体的には、食品や医薬品、化粧品や医療機器が安全基準に達しているか? 効果が認められるか? を見定めて承認しています。
さらに、安全性が認められないものや類似品・違反品に対してはアメリカ連邦政府の基、行政として取り締まりを行うこともできます。
FDAでは販売に関しても規制しており、国内の製造業者が対象機器を米国で販売するためには、FDAへ施設登録し、機器目録の登録しなければなりません。さらに、国外で製造された医療機器を米国市場に輸出しようとする場合も、FDAに登録・届出または承認を得る必要があります。
FDA承認の取得審査は厳しく、特に、高周波を利用した機器やレーザー装置、超音波を利用した脂肪を破壊する機器など多くの開発機器がFDAに認可申請をしましたが、 脂肪を減少させる治療に使用する機器に対する認可は、 ことごとく不合格・販売の許可を得られていません。
つまり、FDAの承認を取得している製品については、とりあえず安全。と言えるでしょう。
<FDA承認を取得してるから安全>はウソ!?
上記で「とりあえず安全」と言った理由は、FDAはあくまで製品に対しての安全性や適格性を認めているだけで、「間違った使い方をしたら危険なものとなる」ということです。
そもそも、FDAの承認基準というものは、人体に危険を及ぼす可能性があるものだから、消費者が少しでも安全に安心して取り扱えるようにするために設けた基準ということです。
最後は、使う人・使い方の責任が問われる。
例えるなら、包丁でも間違った使い方をすれば凶器になる。ということです。
なので、医薬品なら医師の裁量が必要ですし、食品は管理の徹底、医療機器は使用するスタッフの正しい知識と使用手順が重要となってきます。
「FDA承認を得てるから安全。ではない。」ということです。
<FDAの承認を得ている>の言葉を信用するな!?
たとえば、最新医療として話題の脂肪冷却。
エステサロンの紹介ページやホームページなどで、たまに見かける「脂肪冷却機器は、FDAの承認を得ているので安全です」というアピール。
これはちょっと違います。
すべての脂肪冷却機器が承認された訳ではない。
脂肪冷却に使用する専用マシンで、FDAの承認を得ている医療機器は「ゼルティック社」のクールスカルプティングという製品のみです。※1
後発的に作らえた脂肪冷却機器に対して認めているわけではありません。
ここで、注意したいことは、間違ったアピール方法をしている情報を鵜呑みにするのは危険ということです。※2
※1:脂肪を凍らせて壊す機械であるZELTIQ(ゼルティック)は、2010年に腹部の脂肪除去についてFDAの承認、2014年には太ももの脂肪除去の承認を得ております。
※2:補足:難しい判断ではありますが、FDA承認を得ていないものは、すべて危険という訳でもありません。
さまざまなサプリメントやエステ器具、健康食品やダイエット製品が販売されていますが、大切なカラダのためにも、安全基準のひとつとして是非覚えておくとよいでしょう。